メニュー

腎がん

腎がんは、腎臓の細胞が異常増殖し、悪性腫瘍となったものです。腎細胞がんが代表的な疾患です。成人男性に多く、近年患者数は増加傾向にあります。

症状

初期段階ではほとんど自覚症状がありません。健診や人間ドックなどで、あるいは他の病気の精査中に偶発的に見つかることがあります。進行すると、以下のような症状が現れることがあります。

血尿

肉眼でわかる血尿だけでなく、尿検査で微量な血尿が見つかることもあります。

腰痛

鈍痛や張り感など、腰部に痛みを感じることがあります。

腹部しこり

腹部を触ると、しこりを感じる場合があります。

倦怠感

疲れやすくなったり、だるさを感じたりすることがあります。

食欲不振

食欲が落ちたり、体重減少が見られることがあります。

発熱

38℃以上の発熱が続くことがあります。

高血圧

血圧が正常値よりも高くなります。

貧血

顔色が悪く、息切れや動悸などの症状が現れることがあります。

これらの症状は、腎がん以外にもさまざまな病気で起こり得ます。該当する症状がある場合は、早めに泌尿器科を受診しましょう。

原因

腎臓がんの確かな原因はまだ分かっていません。しかし、以下の要因がリスクを高めると考えられています。

喫煙

喫煙は腎臓がんのリスクを約2倍に高めます。

肥満

BMIが25以上の人は、そうでない人に比べて腎臓がんのリスクが約1.5倍高くなります。

高血圧

高血圧の人は、そうでない人に比べて腎臓がんのリスクが約1.5倍高くなります。

遺伝

家族に腎臓がん患者がいる人は、そうでない人に比べてリスクが高くなります。

透析治療

慢性腎臓病で透析治療を受けている人は、腎臓がんのリスクが高くなります。

診断

腎がんが疑われた場合は、腹部超音波検査や腹部CT(特にダイナミックCT)で診断します。それでも診断が困難な場合は、MRIや腎生検を行うことがあります。現在、腎がんには有効な腫瘍マーカー(がんの種類別に特徴的に見られるたんぱく質)がありませんので、これら画像検査を行って診断します。悪性腫瘍が強く疑われる場合は、早期(転移が無い)であれば、切除手術を原則とした治療法を選択していくことになります。

治療法

腎臓がんの治療法は、腫瘍の大きさや広がりによって決まるTNM分類を参考にして、進行度(臨床病期、ステージ)や患者さんの年齢、体力などの状態によって選択して行きます。

手術療法

最も一般的な治療法です。腫瘍を切除する方法で、根治を目指すことができます。現在は、小径腎がん(直径4cm以下)なら、腎部分切除(腫瘍のみ切除し、腎臓の大部分を温存できる)が主流となっています。

薬物療法

手術が難しい場合や、転移がある場合に用いられます。分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬など、さまざまな薬剤が開発されています。転移が消えたり、腫瘍が小さくなって手術が行える様になる可能性もあります。

放射線療法

手術や薬物療法の効果を高めるために用いられることがあります。原発巣の腎がんに、最初から根治目的で放射線治療を行うことはありません。

凍結療法

特殊な針を腫瘍に直接刺して、アルゴンガスを腫瘍に注入し、組織を凍結して破壊する方法です。合併症がある方や高齢で手術が行えない場合に選択されることがあります。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME