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停留精巣

停留精巣とは?

停留精巣とは、男の子の赤ちゃんが生まれる前に、おなかの中にあった精巣(睾丸)が、本来の位置である陰のう(おちんちんの下の袋)まで降りてこない状態を指します。鼠径(そけい)部や腹腔内(ふくくうない)に留まっていることが多いです。

停留精巣の症状

停留精巣の主な症状は、陰のうの中に精巣が触れないことです。しかし、必ずしも症状があるわけではなく、陰嚢と鼠径管の間を行ったり来たりする「移動性精巣」の場合もあります。

停留精巣の原因

停留精巣の原因は、まだ完全に解明されていません。遺伝的な要因や、ホルモンのバランスの乱れなどが考えられています。

停留精巣の種類

停留精巣には、以下のような種類があります。

  • 鼠径管内精巣:精巣が、鼠径管(そけいかん:足の付け根にある管)の中に隠れてしまっている状態。
  • 鼠径管外精巣: 精巣が、外鼠径輪(鼠径管の出口付近)の下方ある状態。
  • 腹腔内精巣:精巣がお腹の中に残っている状態。

停留精巣の治療法

停留精巣は、必ず治療が必要な病気です。治療法としては、以下の方法が考えられます。

ホルモン療法

男性ホルモンを投与することで、精巣が自然に降りてくるのを促す方法です。ヨーロッパで行われていますが、日本では認可されていない治療法です。

手術療法

生後6ヶ月までに陰嚢内に精巣が下降しない場合は、手術により治療が必要となります。鼠径管内にあれば、精巣固定術を行います。腹腔内にある場合は、腹腔鏡手術によって精巣を観察し、精巣が元気な状態であれば陰のうに移す方法です。稀に、精巣の萎縮が強く、摘出せざるを得ない場合があります。

停留精巣を放置するとどうなるの?

停留精巣を放置すると、以下のようなリスクがあります。

  • 不妊:高温の状態にある精巣では、精子がうまく作られず、不妊の原因となる可能性があります。
  • 精巣がん:停留精巣は、精巣がんのリスクが高まるといわれています。
  • 精巣捻転: 精巣が固定されていないため、捻れやすくなる可能性があります。
  • 外傷:陰のうの中にない精巣は、外傷を受けやすいというリスクもあります。

停留精巣の診断

停留精巣かどうかは、小児科や泌尿器科で医師が身体診察を行うことで診断できます。超音波検査などを行う場合もあります。

停留精巣の治療の時期

停留精巣の治療は、通常1歳前後に行われます。ただし、合併症(小陰茎、尿道下裂、鼠径ヘルニアなど)がある場合は、もっと早い時期に治療を行うこともあります。

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